謹賀新年
2021年末にかけて、コロナ感染者数が落ち着いてきたかに思えましたが、オミクロン株の影響や
年末年始の人流増加等でまたもや安心できない状況になりつつ有るかと思われます。
皆さん、気をゆるめる事なく、万全の感染対策をとってコロナに打ち勝ちましょう。
皆様にとって2022年が良い年になりますように!
本年も府民カレッジ豊能校を宜しくお願いします。
1月14日
《 近代史を知ろう➁ 》
元豊能町職員 小嶋均講師による講座
昨年12月10日の《近代史を知ろう①》に続いて、小嶋講師による《近代史を知ろう②》が令和4年の新年を飾る講座として開講されました。
前回の講座では明治・大正・昭和という時代の日本の近代史のお話でしたが、今回は豊能校の地元、豊能郡の近代史、豊能の由来についての講座です。
大部分の受講生が居を構える豊能町ですが、意外とその成り立ちや郷土史には知らない
事も多く、大変勉強になりました。
【”豊能”の由来】
奈良時代初めは川邊郡でした。その後、和同開珎のころ能勢郡になり、豊嶋(てしま)郡と能勢郡が合併し、豊嶋の豊と能勢郡の能を併せて豊能郡になりました。
【能勢電について】
大正の始めは山下駅までの開通でしたが、その後妙見まで延長され、西地区住宅地
開発に伴って、ときわ台駅ができ、さらにその後光風台駅ができました。
その後、猪名川町の住宅開発に伴い、昭和53年12月に、川西市の山下駅から猪名川町の日生中央駅まで延長されました。
【古文書解読】
「江戸時代元禄に山林をめぐる年貢の供出について細郷六か村と下止々呂美村に争いがおこり、江戸まで裁判が上告され、その判決が下された」という古文書があり、地図絵にその区割りが記されたりしています。
まだ、不明な地名もありますが、古文書を解読することで、地域の生活がリアルに想像されるなど、歴史を検証していくうえで、古文
書がいかに貴重な資料であるかを垣間見ることができました。
古文書を読み解く事は可成り難しい面が有り、長年の勉強が必要で容易な事では有りません。今回の小嶋先生の講座で古文書の重要性を感じました。
《 映画を観て当時の思い出を語ろう 》
新春第一回目、午後からの講座”映画を観て当時の思い出を語ろう”のタイトルで
1945年10月10日に公開された佐々木康監督による、松竹大船撮影所制作の映画「そよかぜ」の上映。この映画の主題歌及び挿入歌である「リンゴの歌」は、当時大ヒットとなりま
した。豊能校開校以来、カレッジでの映画の上映は初めての事です。
和泉委員長が故阿山顧問から、映画上映の依頼を受け実現したものです。
この映画の監督の佐々木康さんは、和泉さんの親戚筋にあたる方だそうです。
本編上映前に、和泉さんから、当時の撮影は今の撮影技法と異なりキャメラ(今で
いうカメラ)はを機器にセットしてレール上を移動させて撮るのでは無く、大八車
に3脚で動かして撮影、また大八車も実用のものとして使われていた等々の映画界
の裏話を面白く聴かせて頂きました。
さあ、いよいよ映画の上映開始です。上映スタートの時代を考えると、当たり前の事ですが、当然モノクロ映像です。
HP担当者の感想はモノクロは新鮮に映りました。また、映画のテンポもゆったりしており、懐かしさと、ゆったりした心の落ち着きを感じました。この映画の主題歌「リンゴの歌」は、当時23歳の松竹少女歌劇団員である並木路子が抜擢されて歌っています。
あらすじは、並木路子扮する歌手志望の少女みちが、上原謙や佐野周二扮する楽団員たちにへげまされ、やがて歌手としてデビューする
スター誕生の物語です。受講生の皆さんの大部分の方には懐かしい名前でしょう。
多くの歌も使われ、いわゆる現代のミュージカル映画との感じですが、ゆっくり、ゆったり楽しませて頂きました。
受講生の皆さんの感想は如何でしたでしょうか?
また、当日は「映画監督 佐々木康 生誕100年祭」という書籍のプレゼントが有りました。(発行者:佐々木康子、発行所:有限会社みゆずメゾン、本体価格千円)佐々木監督が制作された映画の年表、著名人による佐々木監督の人となりを紹介したエッセイ、インタビュー記事や、佐々木康と昭和の流行歌等々の内容に、受講生一同熱心に読みふけり、昭和時代に瞬時タイムスリップしたようです。
新春の楽しい時間と興味深い書籍と昭和初期の映画界のお話しなどのお年玉、和泉さん本当に有難うございました。
《 クラスカフェ 》
3月13日に開催予定されている「われわれの出番(成果発表会)」に向けての、各班毎の1回目の打ち合わせが有りました。
1班から5班まで、頭を突き合わせての発表テーマ・内容の打ち合わせで賑わいました。さあ。本番にはどんな成果が発表され
るのでしょうか、楽しみですね。
1月21日
《 頭のトレーニング 》
「歴史・文化」と「数楽」を結ぶ ぶら・トーク
大阪市立大学講師 山内啓子講師による講座
平成30年5月に「数が苦から数楽への旅をしましょう」のタイトルで
①数学は現実の生活で生かされているのか?
②数学は苦しいものではなく楽しいもの”!
受講生に数学は楽しいものという考えを持たせて頂いた山内先生の第2弾の講座です。
今回も、その巧みな話術とスライドによる分かりやすい説明に引き込ました。
過去の歴史の中にも「数楽」が存在しました。
まずは WASAN ~ 江戸時代、数学は娯楽だった。
和算とは何でしょう。日本には縄文時代から円の概念・円周率の概念が存在していまた。漢字表記の特有の奇数(七五三・注連縄・縁起等)を好むなどの独自の発展を示
した数学「縄文数学」です。和算という言葉は、明治期に流入した洋算(西洋数学)と対比するために作られ、主に江戸時代の数学を示します。
和算で使われる計算の道具としては、そろばんと算木が有ります。
算木とは縦または横に置くことで数を表しました。算木を用いた計算法を算簔(さんちゅう)と言います。配列を動かす事で
四則演算などの計算をしました。
1.江戸時代の教育
高札場とは幕府や領主が決めた法度や掟書などを板札に書き、人目を引くよう高く掲げて置く場所のことです。従って江戸の
庶民など書かれている内容を読んで理解できないと日常生活に支障をきたします。そのためにも寺小屋や藩校や私塾ができま
した。徳川の8代将軍吉宗は教育熱心で、江戸時代の就学率は諸外国と比べても高いものでした。
当時の教育の施設としては寺子屋、藩校、私塾などがありました。
江戸時代の数学の入門書として扱い易い教材として寺小屋で使用されていたのが、吉田光由による「塵劫記」です。1627年初版
で、命水法や単位、掛算九九などの実用的な知識の7ほか、面積、両替や利息計算などの知識など数学を身近な話題をもとに解説
し、当時の日常生活に必要な数学全般をほぼカバーした内容となっおり、当時ベストセラーとなりました。
ただ、この書を使用する講師層のレベルの劣悪化が発生し、「新編塵劫記」を発刊しました。
2.江戸時代に和算が流行した背景
江戸時代の貨幣流通の地域的特徴を表した言葉「江戸の金遣い」「大坂の銀遣い」が有ります。物価から年貢納入までを、江戸を中心とする経済圏では金建て、大坂を中心とする経済圏では銀建てとなっていました。そのため両経済圏の取引が盛んになると、金銀交換の標準的な比率の制定が必要になりました。そのための両替商を商いとする両替商も出現し、商人も計算が出来な
いと商いが出来ない時代となりました。また、武士と言えどもそろばんを使っての計算が必要な時代になりました。
まさに日本の「歴史・文化」の中で、日常生活に密着して発達してきた、数学の歴史を山内先生に教えていただきました。数学はわれわれの生活に密着し、生活を楽しくする「数楽」そのものだという事が理解できました。山内先生、有難うございました。
《 クラスカフェ 》
【ディレクター及び委員長と終了旅行担当よりの連絡および提案】
1.松本ディレクター及び和泉委員長からの連絡事項。
オミクロン株によるコロナ感染者数の急激な増加に伴うカレッジの講座開講について他。
現時点での本部の方針は講座を継続するという回答でした。
2.3月18日に実施予定の修了旅行について小松担当よりの提案。
コロナ感染状況により実施できるかどうか不確定要素もありますが、現時点での具体案の提案が有りました。受講生の賛同に
基づいて先方と調整する事になりました。
【われわれの出番(成果発表)に向けての打ち合わせ】
3月11日に開催予定の「我々の出番(成果発表会)」に向け、班毎に分かれて2回目の打ち合わせ。各班とも前回より
具体案が展開された模様です。ただし内容は現段階で秘密との事です。楽しみですね!
《 受講生全員の今年の抱負と健康目標の発表会 》
1班から5班まで、当日出席の受講生全員によるそれぞれの目標の発表会です。班毎の話し合いに続き個々の目標の発表と
講座の受講とはひと味違った観点からの受講生間の交流が図れたと思います。普段、発言の少ないメンバーも思う存分
自分の考えを伝えられる事が出来、また仲間の考えも聴くことが出来、皆の発言、気持ちが解りあえて、素晴らしい雰囲気
でした。あと2ヵ月少しと残り少なくなりましたが、より結束も高まり、全員参加でのカレッジを十二分に楽しみ・学びま
しょう!
発表のあとの班毎の写真も撮影し、仲間としての結束が図れました。
写真は上段左から1班おもと、2班りんどう、3班花いかだ、4班ひまわり、5班チーム青空のメンバーです。
コロナ感染者の急増と生憎の当日の雪模様で、受講生全員の参加は叶いませんでしたが、当日メンバーの晴れやかな素晴らしい笑顔!
故阿山顧問もさぞ喜んでおられると思います。
さあ、この勢いで3月まで頑張って、更に来年度に繋げましょう。
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